膣が乾燥|エストロゲンの低下によって乾燥する可能性がある

膣が乾燥|エストロゲンの低下によって乾燥する可能性がある

膣が乾燥してしまっている。ふとご自身の女性器を見たときにそう感じたことがある方がいるかもしれません。

このような症状が出る原因のひとつに、萎縮性膣炎の可能性が考えられます。

膣が潤いを保つためには、エストロゲンの存在が重要になり、もしエストロゲンの量が低下すると膣が乾燥してしまい傷みやすくなってしまいます。

今回は、膣の乾燥で悩む方に参考にしていただけれるようにお伝えしていきたいと思います。

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萎縮性膣炎とは?

まず、萎縮性膣炎とはどのような症状なのでしょうか?

簡単に言うと、膣の壁が薄くなってしまう疾患です。これは、エストロゲン量の低下が原因でなってしまいます。

この萎縮性膣炎は、アメリカの家庭医学会(AAFP)によると、このように報告されています。

閉経後の女性の40%以上が萎縮性膣炎にかかっている。

約2人に1人の割合でかかっており、非常に多くの方にかかる可能性がある疾患です。この疾患は、慢性病のため、治療しなければ治りませんが、問題はこの疾患についてあまり知られていないということです。

そのためこの疾患にかかっていたとしても、存在を知らないので症状を訴える女性は約20%程度に留まってしまっています。

萎縮性膣炎を発症すると、慢性の膣感染症になりやすくなったり、尿路機能障害にもかかりやすくなる可能性があります。

また、性交時に痛みを感じることもありますので、萎縮性膣炎についての知識を持っていただき、発症が疑われる方は、できるだけ早くお近くのクリニックなどにご相談していただきたいと思います。

 

萎縮性膣炎の症状について

萎縮性膣炎の症状は、膣の乾燥だけではなくその他にもさまざまな症状があり、女性の方はご自身の身体にこういうことが起こっていないかを振り返りながらご覧いただきたいと思います。

膣の症状その他の症状
  • 乾燥
  • 炎症
  • かゆみ
  • 悪臭
  • おりもの異常(色、におい、量)
  • 性交による痛み、出血
  • 尿意切迫
  • 血尿
  • 尿漏れ
  • 頻尿、膀胱炎
  • 排尿時痛
  • 感染症の増加

いかがでしたでしょうか。このような症状になっていないでしょうか?もし身に覚えがある方は、萎縮性膣炎の疑いがあるので、注意が必要です。

 

膣が乾燥する原因

健康な膣には主に6種類の常在菌が活動しています。その中でも乳酸桿菌(デーデルライン桿菌 )は、膣上皮のグリコーゲンを乳酸に変えて、膣をpH4.0前後の酸性に保ち、病原細菌の増殖を防ぐ役割を果たしています。これを膣の自浄作用といいます。

ところが、主に閉経後に女性ホルモンのエストロゲン量が低下すると、乳酸桿菌が減少して膣のpHが上昇するため、自浄作用が弱くなり、病原細菌が繁殖しやすい環境となります。

また、エストロゲンの低下によって膣壁が薄くなるため、膣が乾燥するとともに、コラーゲンの減少により柔軟性が低下し、傷つきやすい状態となります。

ホームページより引用

膣が乾燥するのは、エストロゲン量と関係があり、エストロゲン量が低下してしまうと膣の潤いは減少し、乾燥しやすくなります。

これが膣が乾燥してしまう原因です。では、どうすれば治療することができるのでしょうか?

 

萎縮性膣炎の治療について

萎縮性膣炎の治療には、ヒアルロン酸を使用した膣萎縮症用注入剤「Desirialシリーズ」を使用しています。これを注入することで保湿することができ、潤いを維持することができます。

Desirialシリーズとは?

世界で初めての女性のための注入剤であり、成分は生体吸収される非動物由来のヒアルロン酸です。

フランスVIVACY社の特許IPN−Like技術により抗酸化剤のマンニトールが含まれているのが特長です。

「Desirial」と「Desirial Plus」の2タイプがあり、まったく異なる症状に対して、それぞれ特別に開発されたものです。

この膣萎縮用注入剤の効果は、以下のような効果が期待できます。

  • 外陰膣の保湿
  • 1回目の施術後から不快感を和らげる
  • 粘膜組織の改善による慢性的な痛みの解消

抗酸化剤マンニトールとは?

ヒアルロン酸を注入すると炎症反応が起き、活性酸素であるフリーラジカルが発生します。

フリーラジカルはヒアルロン酸の分解を促進するため、ヒアルロン酸は注入直後に最も分解されるといわれています。

マンニトールはフリーラジカル除去剤ともいわれる抗酸化剤で、フリーラジカルの中でも特に酸化力の強いヒドロキシラジカルに効果を発揮します。

注入直後に、このマンニトールがヒアルロン酸の分解を制限することで、ヒアルロン酸の持続性が向上し、より高い効果が期待できます。

まとめ

今回は膣の乾燥についてお伝えしていきました。この膣の乾燥は、萎縮性膣炎とも関係があり、この疾患は治療することが必要になります。

ただ、治療する必要があるにも関わらず、症状としては自覚しにくい疾患でもあります。

この疾患にまず気づくためにも、どのような症状が見られると萎縮性膣炎なのかを知っていただきたいと思います。

そして、もし上記でお伝えした症状が確認できればお近くのクリニックにご相談に行っていただきたいと思います。

今回の内容で膣の乾燥を改善できるきっかけになればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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