生理
生理周期が異常|安定させるために行うカウフマン療法について
- 2017.09.15
生理の周期は約28日と決まっていますが、人によって違っていたり、その人の身体の状態によって変わってきます。
予定日よりも早く生理がきてしまったり、逆に数ヶ月生理がこなくて悩んでしまう方もいるかもしれません。
これ以外にも、月経量の異常や更年期障害で起こる症状を改善できるのが、カウフマン療法です。今回は、このカウフマン療法についてお伝えしていきたいと思います。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
■ピルで卵巣がんを予防する|排卵のストレスが卵巣がんの原因となる
■避妊以外の使い方があるって知ってた?ピルの使い方と効果について
■月経不順の原因とは?ストレスなど考えられる原因と治療について
生理不順について
女性に起こる生理(月経)は、どのような周期が正常なのでしょうか。
生理の周期は、「前の生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数」で表します。
この日数が25~38日の間であれば生理は正常であり、24日以下、あるいは39日以上の場合を「生理不順」といいます。
また、生理の持続日数については、3~7日が正常です。常に2日以内で生理が終わる人や8日以上続く場合も、生理不順の中に入ります。
生理不順が起こる原因については、こちらで詳しくお伝えしていますので、参考にしていただければと思います。
■月経不順の原因とは?ストレスなど考えられる原因と治療について
カウフマン療法の治療の対象者とは?
そもそもカウフマン療法とは、どのような治療法なのでしょうか?
■カウフマン療法とは?
カウフマン療法とは、女性の体内で起こる月経周期を、ホルモン剤を周期的に投与することで人工的に整える治療法です。
カウフマン療法を実施するにあたり、以下のような方がこの治療法がすすめられます。
- 月経周期の異常(生理不順、特に稀発月経⇒月経周期が長い場合)
- 月経量の異常(過多月経、過少月経)
- 更年期障害もしくは更年期様症状(女性ホルモンが全体的に少ない場合)
このような症状を感じている方は、カウフマン療法で治療することができるかもしれません。
具体的な症状とカウフマン療法の効果について
ホルモンは量が多くなると減るように、減ってくると増やすように脳でコントロールされています。これを脳の視床下部―下垂体系へのフィードバック作用といいます。
視床下部はホルモンのコントロールタワーであると同時に自律神経系や免疫系、精神のコントロールタワーでもあります。
そのため月経不順が長期間継続すると、更年期様症状(冷え、のぼせ、発汗、)が出たり、風邪をひきやすくなったり、精神的に不安定(不安、イライラ、うつ状態)になったりすることがあります。
肉体的、精神的ストレスが長期に続くと自分の力でホルモンのバランスをコントロールすることができなくなってしまうことがあります。そうすると脳のフィードバック作用がうまく働かなくなり、上記のようなホルモンバランスの異常をきたしてしまいます。
カウフマン療法は2種類の女性ホルモンをバランスよく補います。個人差はありますが、ホルモン補充療法を最低6ヶ月から1年続けます。
しかし、カウフマン療法は治療中の人工的なホルモン補充にとどまるのではなく、ホルモン剤を急に中止することにより、視床下部―下垂体系へのフィードバック作用を刺激して自然な排卵誘発も期待できる治療なのです。
カウフマン療法の治療法について
女性ホルモンのエストロゲン、プロゲステロンの2種類を周期的に補充していく治療です。
- 女性ホルモンの注射による方法⇒指定された日に1ヶ月に2回の通院が必要。
- 低容量ピル(飲み薬)による方法⇒保険適応外となる。
- 低容量ピル以外の女性ホルモン剤の飲み薬
このような治療方法となります。
またピルについては、こちらに記事も参考にしていただければと思います。
■ピルで卵巣がんを予防する|排卵のストレスが卵巣がんの原因となる
■避妊以外の使い方があるって知ってた?ピルの使い方と効果について
日頃の食事で気をつけることとは?
人の細胞は食べたものでできているということは、疑いを持つ余地がない事実ですが、何かの症状が出る前や、病気になる前に食事を見直したいところです。
もし、何か病気になり治療した後の場合、今後再発や他の病気にならないためには日頃の食事を良いものにする必要があります。
基本的には、添加物などが含まれているものは避け、農薬を使っていない自然食にすることがすすめられます。
その中でも、ホルモンバランスを整える食べ物として、大豆や納豆、豆腐などがあります。また味噌やザクロ、ビタミンBやEを多く含むものは積極的に食べたいところです。
逆に避けた方がいい物としては、砂糖やマーガリン、ショートニング、炭水化物の過剰摂取、飽和脂肪酸の過剰摂取などがあげられます。
考え方としてはわかりやすくするためには、添加物を避け、自然食にするということが一番いいのではないかと思います。
まとめ
生理周期が異常になってしまった場合、ストレスや食事なども原因として考えることができますが、これまでどんなことをしても改善しなかった場合、カウフマン療法という治療法があることを覚えておいてください。
カウフマン療法では生理周期の異常だけではなく、生理のときの量が多い、逆に少ないという症状についても改善することができます。
その他には更年期障害で見られる症状の改善にも効果があるため、そういった症状で悩まれている方におすすめしたい治療法となります。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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