女性器周辺の手術
膣のゆるみに悩む方に伝えしたいUltraVera(ウルトラヴェラ)について
- 2017.12.21
膣のゆるみは手術をして、メスを使ってやるしかない。もしかするとそんなイメージがある方がいるかもしれません。
痛いのを我慢して手術をしたり、何日かの入院が必要だと思っている方もいるかもしれません。
実は、そういった何となく思っていることを経験しなくても膣のゆるみを改善することが可能です。
その方法は、UltraVera(ウルトラヴェラ)という膣のゆるみを解消する専用の機器についてお伝えしていきたいと思います。できるだけご安心していただいた中で手術を受けたいただきたいと思い、今回の内容をお伝えしていきたいと思います。
UltraVera(ウルトラヴェラ)とは?
専門的に女性器に関わる仕事をされていない方は、あまり聞いたことがないかもしれませんが、主に膣のゆるみを改善する目的で開発された専用の機器になります。
UltraVera(ウルトラヴェラ)の効果
UltraVera(ウルトラヴェラ)の効果は、主に膣のゆるみの改善であり、膣を引き締める効果があります。
ですが、それだけではなく、その他にはこのような効果があります。
- 膣のタイトニングと弾力性の増加
- 膣組織のコラーゲン再生
- 免疫能の向上、炎症・乾燥を予防
- 性交痛の改善
- 尿漏れ改善
作用のメカニズム
なぜこのように膣の引き締めや尿漏れなどの改善ができるのでしょうか?それはこのようなことが行えるからです。
第1ステージ:コラーゲンの変性
HIFU(ハイフ)エネルギーによって、施術後、約1週間程度の期間をかけて膣内コラーゲンは下記のプロセスを経て変性します。
熱凝固点 ⇒ 分子の振動 ⇒ 分子の摩擦 ⇒ 熱発生(60-70°C) ⇒ 組織の崩壊 ⇒ 変性
第2ステージ:新しい自己コラーゲン形成
施術後、3週間頃から効果が出始め、約1年間続きます。ただし、年齢や膣の状態によっては効果が異なります。
これは、UltraVera(ウルトラヴェラ)のHPで紹介されていることですので、詳しく知りたい方は参考にしていただければと思います。
おそらくこのままでは一般の女性では少しなぜ膣のゆるみが改善されるのかがイメージしづらいと思います。
わかりやすい例だとパンを焼くときのイメージがわかりやすいかなと思います。
膣がゆるくなる原因
なぜ膣が緩くなるのかというと、このような原因が考えられます。
- 加齢による緩み
- 出産による緩み
- セックスを繰り返すことで起こる緩み
このようなことが考えられます。
加齢による緩み
年齢を重ねることで膣は緩くなってしまいます。
この原因は、骨盤にある骨盤底筋群や膣、肛門周りにある筋肉が緩んでしまうことが起こります。
骨盤底筋群は、骨盤にある空洞の中の筋肉ですが、この筋肉が緩むというのはこのようなイメージになります。
骨盤底筋群などの膣周辺の筋肉が加齢によって緩んでしまうことで、膣の緩みが出てきてしまう可能性があります。
出産による緩み
人間の身体って本当によくできていますよね。
出産をした後に膣が緩むイメージはしやすいとは思いますが、出産前にも膣は緩んできます。
出産をするとき、赤ちゃんは産道を通りお腹から出てきますが、それに備えるように妊娠すると子宮や膣は緩くなる伸びやすい状態に変化していきます。
このタイミングでセックスをすると、パートナーに「緩い。」という感覚を与えてしまうかもしれません。
出産をした後、赤ちゃんが産道を通り、膣壁を押し広げるように出てくるため、その周辺にあった組織は本来の状態よりも伸ばされた状態になります。
このタイミングでよく“筋肉が伸ばされて膣が緩む”と表現されますが、実は筋肉だけが伸ばされてしまったのではありません。
そこで大きく影響を受けているのが靭帯です。筋肉は伸ばされてもまた縮めることができますが、靭帯は一度伸ばされると元に戻りません。
そのため筋肉が元の状態に戻っても、靭帯は元の状態には戻りませんので、その関係で膣の緩みにつながってしまいます。
セックスを繰り返すことで起こる緩み
みなさんも経験があると思いますし、男性の方は感覚的にわかると思いますが、セックスを繰り返していくと膣は緩んできます。
刺激を求めると指を数本入れたり、場合によっていろんな物を挿入して刺激を求めたりすることがあるかもしれません。
そうすると、指が一本のときよりも太いものが挿入されると、膣は徐々に緩んできてしまいます。
このとき筋肉も伸ばされていますが、靭帯も一緒にある程度伸ばされてしまうため、一度緩んでしまった膣は締まりづらくなります。
このような原因で膣が緩んでしまう可能性があります。
膣のゆるみを改善はパンを焼くことに似ている
オーブンなどでパンを焼いたことがあるでしょうか?パンでなくてもクッキーでもいいと思います。
パン生地なんかは、熱したオーブンに入れてすぐのときにはまだ大きく膨らまないですよね。
でもある程度の時間が経過すると徐々に膨らんできて、ある程度の大きさまで膨らむと、後はいい焼き加減になると完成になります。
完成したパンはふっくらと仕上がり、すぐに食べても美味しいですが、そこから少し置いておくことでよりモチ感が出てきたりします。
これがUltraVeraを使って膣のゆるみを治療することと似ています。非常にシンプルな説明をするとこのようになります。
ステップ1 UltraVeraを膣内に挿入し60度の熱を加える
まず、UltraVeraを膣内に挿入し、60度の熱を加えます。すると、膣内の組織が熱せられます。このときはまだ反応を示さないようなパンの状態にあります。
ステップ2 術後3週間後ぐらいから膣内が膨らみだす
パンが膨らむのと同じで、膣内が膨らんでくるのは施術をして約3週間ぐらいたったときです。
一度膨れたパンはその膨れた状態を維持するのと同じで、UltraVeraによって施術された膣内は、施術後約3週間~1年間かけて膨らみ、その状態を維持します。
ポイントはコラーゲン
UltraVeraでの施術の特徴は、膣内に挿入し約60度ぐらいの熱を加えたとき、コラーゲンにその熱が届きます。
そして熱せられたコラーゲンは、炎症を起こします。そしてその後コラーゲンは増殖し、ひとつひとつのコラーゲンが再生したり、成長したりします。
このコラーゲンの増殖、再生の過程が行われることで先ほどはパンの膨らみと表現していた、膣内の膨らみが起こることになります。
こういった治療法をHIFU(ハイフ)といいます。
HIFU(ハイフ)とは?
HIFU=High Intensity Focused Ultrasound 高密度焦点式超音波治療法のことです。
HIFUのエネルギーは皮膚の表面へのダメージなく、内側にエネルギーを伝えます。
HIFUは、肝臓がんや子宮がん、そして乳がんの治療にも使われます。レンズを使用して、光を1点に集めエネルギーを作り出し超音波を発生させます。
超音波が集束された部分だけが高温になり、他の組織にはダメージがほとんどありません。近年では子宮筋腫の治療にも使用されています。
UltraVera(ウルトラヴェラ)をおすすめしたい方について
膣のゆるみのお悩みは人それぞれです。痛みもダウンタイムもないUltraVeraは、様々なお悩みへの新しい解決策になります。
- ダウンタイムの短い、手軽な施術が受けたいとき
- 手術ができないとき
- 手術後のフォローとして
- 子宮炎や性交痛で苦しむ人のために
- 性行時の満足度向上のために
こういった方におすすめしたい施術法となります。
もしかすると、膣のゆるみを解消するためには手術によって切って縫合する必要があると思っている方も多いと思います。
ただ、今回ご紹介する方法は、メスを使わず治療ができ、痛みも伴いません。だからこそ初めての方でも安心して施術していただけますし、精神的な障壁もないと思います。
どうしても膣のゆるみを解消する施術を初めて受けるとなると、不安も大きいと思うんですね。もちろん施術前にはお話もしますし、ご納得いただいてから行います。
ただ、それだけではぬぐいきれない切ったときの痛みなどの不安などは、最初からありませんので、年齢に限らず、安心して施術を受けていただけると思います。
まとめ
今回は、膣のゆるみを解消するための方法についてお伝えしていきました。
当クリニックから女性にお伝えできることは、膣のゆるみだけではなく、産婦人科専門医として他の病気がないのか、また膣のゆるみだけではない問題がないのか。
そういったわかりづらいこともアドバイスしていきたいですし、手術は1日で終わりますが、その後の不安などがあればできるだけ寄り添っていきたいと思っています。
ただ施術をして終わりということではなく、大きくいえばその後の人生やパートナーとの時間をより幸せな時間を過ごせるように寄り添えたらと思います。
今日の内容が少しでも悩みを解決できるきっかけになれば嬉しく思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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